刺激に満ちたエンターテインメントシティ

ショッピングに飲食店、娯楽施設がひしめき、多くの人でにぎわう日本屈指の繁華街、新宿。その繁栄を紡いできた歴史や文化をたどってみるのも一興。大都会の喧騒の中、そこだけ時が止まったような名所をご紹介します。

歴史と文化薫る癒しスポット

　江戸時代、日本橋を起点に定められた五街道。そのひとつ甲州街道の最初の宿場町として発展してきた新宿。元々は高井戸が第一の宿場でしたが、距離が長く不便だったため名主らの嘆願によって新たに設置された宿場・内藤新宿が、今の地名の起源と言われています。町の繁栄と共に、総鎮守として多くの人々の信仰を集めていたのが「花園神社」です。大鳥居をくぐると空気が一変。繁華街の喧騒とは無縁の安らぎスポットです。立派な社殿に目が行きがちですが、境内にはひっそりと「芸能浅間神社」も。その昔、大火で焼失した社殿を再建するため境内に劇場を設けて見世物や演劇、踊りなどを興行していたそうで芸能とは深い縁で結ばれています。昭和の時代には、境内にテントを張りアングラ演劇を上演。若者たちの熱狂的な支持を得て新たな文化の発信地としての姿も。また日本最初の闇市に端を発するゴールデン街も多種多様な文化人や演劇人などが集い新カルチャーが渦巻いていました。現在も個性的な店が軒を連ね、居心地よく酔える魅力的な場所です。ゴールデン街の西端を南北に通る「四季の路」は散策にぴったり。かつて都電が走っていた引込み線専用軌道敷跡を石畳の遊歩道に整備し、樹木や四季折々の草花で彩られる公園で、ほっと和みの時間に包まれます。

「新宿文化センター」の大ホール。ステージと客席との距離が近く、臨場感が得られると評判。ホール内に配置されているパイプオルガンも見どころのひとつ。東新宿駅からのアクセスが便利で、雨の日は駅直結の「新宿イーストサイドスクエア」内を通ると濡れる距離も少なく快適。