岡崎大樹 Hiroki Okazaki
早稲田大学在学中、ミュージカルサークル参加が俳優活動のきっかけとなる。現在パフォーマーとして多岐に活動。近年の出演は『エリザベート』トートダンサー、音楽劇『クラウディア』『フラワー・ドラム・ソング』、TPT『ミザントロオプ 孤客もしくは怒りっぽい恋人』フィラント、『エニシング・ゴーズ』『ゴヤ-GOYA-』、音楽劇『道』他。
千葉さなえ Sanae Chiba
2001年宝塚音楽学校入学、11年宝塚歌劇団退団。主な出演作に、ミュージカル『南太平洋』『キス・ミー・ケイト』、コンサート「One Night Dream」「Summer Night's Dream」「劇団朱雀復活公演」「TARKIETHE STORY」等がある。東京二期会『椿姫』は20年に続き2回目の出演。
輝生かなで Kanade Kio
2011年宝塚音楽学校入学、19年宝塚歌劇団退団。近年の主な出演作に『エニシング・ゴーズ』『Summer Night's Dream』『New Year's Dream』『フラッシュダンス』『MIYA COLLECTION』『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』『2STEP』等。東京二期会『椿姫』は20年に続き2回目の出演。
オペラをより、華やかで彩り豊かな作品に昇華させる、『椿姫』のダンサーの存在。
初演から引き続き出演するダンサーにスポットを当て、プロダクションの魅力を語っていただきました。
──このプロダクションの印象や好きなところを教えてください。
輝生かなでさん(以下、輝生) 私はオペラ作品に出演することが初めてだったので何もかもが新鮮でした。稽古場から聞こえる歌手の皆さんの声量や心地よい歌声にずっとうっとりしていました。
千葉さなえさん(以下、千葉) ヴェルディの音楽、歌手の皆さんの圧倒的な美声に、心が動かされる瞬間がいく度とあり、イタリア語が分からなくても、この儚さと切なさを心で感じられる作品だと思いました。
岡崎大樹さん(以下、岡崎) 舞台袖で合唱の皆さんが全員で歌われるシーンがあり、その迫力を間近で感じたくていつも近くで見学させていただいていたのですが、いつの間にか楽譜を渡されたり、僕を輪の中に入れてくださろうとしたり、とても温かいカンパニーだなと思いました。もちろん実際には歌ってはおりませんのでご安心を(笑)。美しくはかない世界観ながらも、親しみやすさもあり、とても見やすい演出だと思います。僕はこの作品でオペラ鑑賞の扉が開きました。
──ご出演シーンでの見どころはどこでしょう?
輝生 第2幕のダンスシーンは見どころのひとつです! 観客の皆さまを華やかで艶やかな世界に誘(いざな)うことができたらと思います。美しく繊細な衣裳や、ダイナミックな振付にもご注目ください。
千葉 『椿姫』の中で、唯一のダンスシーンは、取って付けたような印象になるのではなく、物語とリンクさせ、その場面でダンスが必然であるという意味を持って、演じ踊り切りたいです。
岡崎 上流の社交場で、雰囲気をガラッと変えるジプシーの踊り手として登場するのですが、彼らは余興のためにお金で雇われている実在の人物たちなのか、はたまたヴィオレッタの美貌にあてられた者たちが見た白昼夢の美しい幻だったのか、その線引きさえ曖昧になるくらい、魅惑的で異質な存在を表現したいと思います。宝塚歌劇団出身の麻咲梨乃さんの振付は、ワンシーンの起承転結をしっかり表現しているので、それを余すところなくお伝えしたいと考えます。
──オペラファンや、皆さんのダンスを楽しみにされているお客さまにひと言お願いします。
輝生 初演に引き続き、再演への出演を心から楽しみにしています。まだまだ落ち着かない世の中ではありますが、劇場に足をお運びいただけたら、きっと心が温かく、非日常な空間を楽しんでもらえると思います。ぜひ観にいらしてください!
千葉 3年ぶりの再演となります。激動の3年間でしたが、その中でも変わらず過去から受け継がれるヴェルディの『椿姫』、少しでも力添えできるように心を込めてがんばります。ぜひ観にいらしてください!
岡崎 名曲揃いの『椿姫』に再びダンサーとして参加できる事を楽しみにしています。ダンサーが皆で作る、妖しくも力強い「ジプシーの踊り」で作品に華を添えられたら良いなと思います。オペラが初めての方にもお勧めしたい、見やすい作品だと思いますので、ご友人をお誘いの上、ご来場賜りますと幸いです。
7月にはびわ湖ホールで上演決定!
2023年7月22日(土)14:00開演
指揮:アレクサンダー・ソディー
管弦楽:日本センチュリー交響楽団
会場: | 滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホール 滋賀県大津市打出浜15-1 Tel.077-523-7133(8:30〜17:00、火曜休) https://www.biwako-hall.or.jp/ |
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東京二期会オペラ『椿姫』が上演される滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールは、琵琶湖に浮かぶ帆船をイメージした外観デザイン。1998年に開館、今年で25周年を迎えます。
日本屈指の四面舞台があり、大規模なオペラも上演可能な1848席の大ホール、残響を短めに設計し、演劇や伝統芸能の公演に最適な804席の中ホール、器楽、室内楽、声楽に適した323席の小ホールを備えています。またロビーコンサートも可能なメインロビーには、レストランと一般開放のラウンジがあり、憩いの場に。
チケットのご予約・問い合わせ:びわ湖ホールチケットセンター
TEL 077-523-7136(10:00〜19:00、火曜休)
2024年には富山、鳥取でも上演予定
2024年1月8日(月・祝)14:00 オーバード・ホール(富山)
2024年1月13日(日)13:00 とりぎん文化会館(鳥取)
指揮:アルベルト・ヴェロネージ
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
©Miina Jung
日本ではオペラ初指揮となる
アレクサンダー・ソディー
ウィーン国立歌劇場で「カルロス・クライバーの再来」と高い評価を受け、『サロメ』や『エレクトラ』などの重要なレパートリーを指揮。昨年12月の『魔笛』も大絶賛で、今後は『カルメン』や『ムツェンスク郡のマクベス夫人』などの客演が予定されています。
日本では東京・春・音楽祭でマーラーの交響曲を披露しましたが、オペラは今回が初。どのような音楽作りをするか、必聴です。
東京二期会オペラ劇場
ヴェルディ 『椿姫』
オペラ全3幕
日本語字幕付原語(イタリア語)上演
指揮:アレクサンダー・ソディー
再演演出:澤田康子
合唱:二期会合唱団
管弦楽:読売日本交響楽団
東京文化会館 大ホール
2023年7月 | 13日(木)18:30 15日(土)14:00 16日(日)14:00 17日(月・祝)14:00 |