文化庁アートキャラバン事業のひとつとして二期会オペラ、宮本亞門演出『フィガロの結婚』が、4都市で上演されます。世界中で愛される傑作オペラをイラストとともにご紹介します。
始まりは結婚を控えたフィガロとスザンナ
伯爵家の従者フィガロと侍女スザンナの結婚式当日。伯爵はスザンナに下心を抱き、領主の初夜権復活を、一方で女中頭のマルチェリーナは、借金の証文をかたにフィガロとの結婚をそれぞれ画策している。そんななか、伯爵夫人を慕う伯爵の小姓ケルビーノが、スザンナに伯爵へのとりなしを求めてやってくる。そこにスザンナに迫ろうと伯爵が登場、隠れるケルビーノだが伯爵に見つかってしまう。
イラスト:小迎裕美子
夫人の浮気を疑う伯爵が登場して大騒ぎ
伯爵の愛が冷めたことを嘆く夫人を見かね、フィガロとスザンナは伯爵を懲らしめようと作戦実行。ひとつは夫人に愛人がいると吹聴し、伯爵の嫉妬をあおること。もうひとつは女装したケルビーノを使って伯爵の浮気現場を押さえること。早速スザンナと夫人がケルビーノを女装させていると、間が悪く伯爵が帰宅。ケルビーノを衣裳部屋へ隠すと伯爵は疑惑の目を向けるが、なんとかごまかし切り抜ける。
フィガロは婚礼を迎えられるのか?
スザンナと夫人は伯爵にひと泡吹かせようと新たな計画—スザンナが伯爵との逢引を約束し、そこに現れるのはスザンナの服を着た夫人—を立てる。疑いをもつ伯爵だが、プライドが傷つけられたら、フィガロとマルチェリーナを裁判にかけて結婚させようという魂胆。ところがその裁判でマルチェリーナとバルトロがフィガロの両親だったと判明。かくして親子2組はめでたく婚礼を挙げる。
全ては丸く収まったように見えるが…
女性2人の策略を知らないフィガロは、伯爵とスザンナが密会を約束する手紙の存在を知り、逆上。服を取り替えた夫人とスザンナ、ケルビーノ、伯爵も登場し邸の庭は大混乱。スザンナ姿の夫人に言い寄るケルビーノ、スザンナ姿の夫人を口説く伯爵。フィガロは夫人姿のスザンナを見抜き愛を再確認すると、伯爵は不貞行為と勘違いして大激怒。そして本当の夫人が登場し、伯爵は自分の愚行を反省し謝罪、夫人はそれを受け入れ幕が下りる。
2022グランドオペラ
フェスティバル in Japan
二期会オペラ
※各公演詳細は東京二期会ウェブサイトにて近日発表致します。
モーツァルト 『フィガロの結婚』
オペラ全4幕
日本語字幕付原語(イタリア語)上演
演出:宮本亞門
合唱:二期会合唱団
[鳥取公演]
2022年10月15日(土)13:00
とりぎん文化会館 梨花ホール
指揮:角田鋼亮
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
[大分公演]
2022年10月23日(日)13:00
iichiko総合文化センター iichikoグランシアタ
指揮:川瀬賢太郎
管弦楽:日本センチュリー交響楽団
[大阪公演]
2023年1月22日(日)14:00
フェニーチェ堺 大ホール
指揮:阪哲朗
管弦楽:関西フィルハーモニー管弦楽団
[山形公演]
2023年1月28日(土)14:00
やまぎん県民ホール 大ホール
指揮:阪哲朗
管弦楽:山形交響楽団