アリーチェ役
髙橋 絵理
Eri Takahashi
ソプラノSoprano
Profile
国立音楽大学卒業、同大学院修了。二期会オペラ研修所及び新国立劇場オペラ研修所修了。第6回静岡国際オペラコンクール第3位、オーディエンス賞。五島記念文化財団オペラ部門新人賞により、ボローニャにて研鑽。近年東京二期会では『エロディアード』サロメを演じ、グランドオペラ共同制作『カルメン』ミカエラでも出演。二期会会員
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●作品の魅力について 何と言ってもアンサンブルですね。9人、10人が同時に歌う軽快な音楽をお楽しみいただけたらと思います。
●アリーチェ役について カリスマ性があり周囲を魅了する、海のように深い愛情を持ち、常にポジティブに未来を切り拓いていける女性です。底抜けに明るく愛情いっぱいの女性を演じたいと思います。
●ナンネッタ役について ナンネッタはかつてのアリーチェではないでしょうか。子どもと大人の狭間にある少女が、大胆にも隠れてフェントンと会ったり堂々と妖精に扮したり。時折見せるアリーチェのような性質も可愛らしく描かれています。微笑ましくて仕方ありません。
●困った男たちの懲らしめ方 アリーチェは男性のプライドを潰すような懲らしめ方はしません。根底に愛があるからこそできる懲らしめ方、そこが絶妙だと感心します。
●読者の皆様へ 昨年は数か月間キャンセル続きで心の底から歌いたいという気持ちが溢れました。久々に歌ったときに、音楽を通してコミュニケーションを取り、音楽を届けるとはこういうことなのだと再認識しました。この作品には笑いだけでなく的を射た絶妙なセリフや心温まるシーンもあります。ぜひ劇場でお楽しみいただけたら嬉しいです。
アリーチェ役
大山 亜紀子
Akiko Oyama
ソプラノSoprano
Profile
東京藝術大学卒業、同大学院修了。二期会オペラ研修所修了(最優秀賞及び川崎靜子賞)。第39回日伊声楽コンコルソ入選。第74回日本音楽コンクール第2位及び岩谷賞(聴衆賞)。東京二期会では『蝶々夫人』題名役、『仮面舞踏会』アメーリア、『オテロ』デズデモナ等を演じる。「第九」やヴェルディ「レクイエム」等のソリストを務める。二期会会員
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●作品の魅力について 好きなシーンはたくさんありますが、やはり1幕2場の女性陣たちの登場からファルスタッフのへの復讐を計画する場面ですね。男性陣、女性陣のアンサンブルが大変面白いです。
●アリーチェ役について 頭の回転の速い女性。起こったことに素早く対応し、すべて上手く思い通りに持っていく。OLになったことはありませんが、このような上司がいたら女性でも惚れると思います(笑)。
●ナンネッタ役について 恋人フェントンとのやり取りやアリーチェ達と一緒にいる時の彼女を見ていると、可愛い女の子だなと思います。
●困った男たちの懲らしめ方 ファルスタッフはなんだかんだいっても憎めないご老人。フォードは妻の尻に敷かれているという印象。そんな二人を懲らしめるなら…う~ん、内緒にしておきます(笑)。
●読者の皆様へ コロナの影響で多くの仕事がキャンセルになり、かなり落ち込みもしました。しかし、こんな時だからこそ立ち止まらずに歌いたい、歌い続けたいと考えるようになりました。本番がなくてもやることは同じ。歌うことが私の支えになったと感じています。『ファルスタッフ』は喜劇作品です。ぜひ会場にお越しいただき、笑って楽しんでいただけたらと思います。
ナンネッタ役
三宅 理恵
Rie Miyake
ソプラノSoprano
Profile
東京音楽大学卒業、同大学院首席修了。バード音楽院修了(特待奨学生)。「マエストロ・オザワ80歳バースデー・コンサート」で唯一日本人女性ソリストを務める他、近年もN響『ドン・ジョヴァンニ』、日本初演となった『ソラリス』等話題の公演への出演が続く。東京二期会オペラ劇場には2011年『フィガロの結婚』以来の登場。二期会会員
Message
●作品の魅力について 大・大・大好きな作品です。音楽も聴いていて最高にワクワクしますし、台本もユーモアがあって面白いです。アンサンブルの場面が多く、合わせるのはとても難しいのですが、歌い終わるとどこか幸せな気分になれる傑作オペラだと思います。
●ナンネッタ役について 両親の目を盗んで、フェントンとコソコソとイチャイチャするのがとても楽しそう!私もしてみたいです(笑)。とにかく大好きな役なので、ロラン・ペリーさんが描くナンネッタ役を思い切り楽しみたいです。
●アリーチェ役について 彼女が母親だったら友達のような母親、上司だったらウィットに富んだ頼れる上司みたいな女性です。アリーチェが近くにいてくれたら心強いですね。
●困った男たちの懲らしめ方 真剣になればなるほど、どこか滑稽でクスッとさせられる憎めない男性達です。全員が「世の中全て冗談」と言ってラストを迎えられるなんて、これ以上よい懲らしめ方はない気がします。
●読者の皆様へ このような状況下で足を運んでくださる皆さまに、心から感謝申し上げます。劇場から出た時に、マスクの下で笑顔になれるようなひと時をお届けしたいと思います。
ナンネッタ役
全 詠玉
Yong Ok Chon
ソプラノSoprano
Profile
国立音楽大学卒業、同大学院修了。第19回友愛ドイツ歌曲コンクール第2位、日本R.シュトラウス協会賞。第42回イタリア声楽コンコルソイタリア大使杯。これまでに東京二期会では『ドン・カルロ』天よりの声、『フィガロの結婚』バルバリーナにて出演。『ラ・ボエーム』ムゼッタ、『こうもり』アデーレなどの役でも好評を博す。二期会会員
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●作品の魅力について ドタバタと繰り広げられる多重唱シーンの合間に、何度かナンネッタとフェントン二人だけのシーンが出てくるのですが、彼らが歌い上げるメロディーがなんとも美しくて大好きです。一瞬にして甘美な愛の世界へと引き込まれて行きます。
●ナンネッタ役について どさくさ紛れに自分で決めた相手と結婚しているという、ちゃっかりなところは私と似ているかも(笑)。彼女のアリアはマイナスイオンを発している感じ。癒しのひと時をお届けできたら。
●アリーチェ役について 美しく気品がありながらも頼もしい女性という印象です。ナンネッタにとっても理想の女性だと思います。
●困った男たちの懲らしめ方 フォードの嫉妬はアリーチェへの愛ゆえでもあると思うので愛らしさも感じますが、ちょっと厄介ですよね。「疑いがあるなら直接聞いて!」と言いたくなるかも(笑)。
●読者の皆様へ 様々な価値観や常識が変わっていく世の中ですが、「空間を共にすること」がいかに尊いものなのかを強く感じています。物理的な距離はなかなか縮められない昨今ですが、心の距離を縮められるような歌が歌えたら嬉しいです。ストレスフルな日々を吹き飛ばすような愉快な舞台をお届けできるよう頑張ります。
構成:田中庸子
ヴェルディ 『ファルスタッフ』
オペラ全3幕 日本語及び英語字幕付原語(イタリア語)上演
指揮:レオナルド・シーニ 演出・衣裳:ロラン・ペリー
合唱:二期会合唱団 管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
東京文化会館 大ホール