平成15年度文化庁芸術団体重点支援事業 | 主催:新国立劇場/財団法人二期会オペラ振興会 |
≪鳴神≫ オペラ全1幕 日本語上演 台本・作曲:間宮芳生
昔、山奥に永年の修行をつみ、神通力を身につけた鳴神上人とよばれる高僧がいた。ある時、宮廷の処遇に不満を抱いた鳴神上人が、怒って法力で世界中の竜神を滝壷に閉じ込めたため、人々は旱魃飢饉に苦しめられる。困った帝は、宮廷一美しい官女の雲絶間姫を身分を隠して鳴神上人のもとへ遣わす。雲絶間姫はお色気戦法で上人を誘惑し、酒を飲ませて眠らせる。そして滝に張ったしめ縄を切り、竜神を解き放つと、たちまち豪雨となり国中が潤う。目覚めた上人は騙されたと知ると雷神の本性を現して荒れ狂い、雲に飛び乗って絶間姫を追い求めるが後の祭りである。 |
≪俊寛≫ オペラ全1幕 日本語上演 台本:岡本一彦 作曲:清水 脩
平家全盛時代の1178年、九州の鬼界ヶ島の海岸。平家討伐の陰謀が発覚し、丹波少将成経と平判官入道康頼と共にこの島に流罪となった俊寛が嘆いている。成経と康頼は、島に分霊した熊野三社に参詣し、神頼みの日々を送っている。生来信仰心のない俊寛は滝の水を酒に見立てて成経・康頼と酌み交わしながら、都での華やかな生活や都に残してきた妻あずまやに思いを馳せる。そこへ、都から赦免使いを乗せた船が着く。赦免使は、中宮の安産祈願のため成経と康頼は大赦となったと伝えるが、俊寛は島に残すよう命じられたこと、そして俊寛の妻、あずまやが清盛の意向に逆らって打首となったことを伝える。生きる望みを失って絶叫する俊寛を独り残して、一行は船出する。 |
|
指揮: | 秋山和慶 | |
演出: | 市川團十郎 | |
美術: | 中嶋正留 | |
衣裳: | 花井幸子 | |
照明: | 磯野 睦 | |
所作指導: | 市川紅梅 | |
演出補: | 平尾力哉 | |
舞台監督: | 菅原多敢弘 | |
芸術監督: | トーマス・ノヴォラツスキー | |
公演プロデューサー: | 栗林義信 |
秋山和慶 |
市川團十郎 |
配役 ≪鳴神≫ |
1月30日・2月1日 | 1月31日 |
鳴神上人 (なるかみしょうにん) |
福島明也 | 甲斐栄次郎 |
雲の絶間姫 (くものたえまひめ) |
佐々木典子 | 腰越満美 |
白雲坊 (はくうんぼう) |
経種廉彦 | 小貫岩夫 |
黒雲坊 (こくうんぼう) |
松本 進 | 若林 勉 |
鳴物 (なりもの) |
望月太三郎(全日) | |
≪俊寛≫ | ||
法勝寺執行俊寛 (ほっしょうじしゅぎょうしゅんかん) |
直野 資 | 黒田 博 |
丹波少将成経 (たんばしょうしょうなりつね) |
井ノ上了吏 | 二階谷洋介 |
平判官入道康頼 (へいはんがんにゅうどうやすより) |
鹿野由之 | 久保和範 |
丹左衛門基康 (たんざえもんもとやす) |
星 洋二 | 牧川修一 |